国際的なスポーツ大会が開催されるまで、裏側では実際にどのような人がどのような仕事を行っているかご存じだろうか。
あまり表に出ることがない職業のため、知られる機会は少ないが、イベントの企画から実行までを実施する非常に面白い仕事である。
記憶に新しいのは、盛況に終わった2016年のリオ五輪。次回の日本開催に向けた、閉会式(フラッグハンドオーバー)では安部首相がマリオの姿で出てくるなど、日本の文化をふんだんに取り入れた演出で話題となった。これはスポーツプロモーターの仕事の代表的な例である。
本記事では、あまり知られることのない世界大会などの開催の際に活躍するスポーツプロモーターの実際の仕事内容や、スポーツプロモーターに求められる人物像などを解説していく。
スポーツプロモーターとは?

スポーツプロモーターとは、スポーツに関するイベントの、企画・開催・運営を総合的に実施しする仕事である。
大会や国際試合などの開催に際して必要な場所や日時をセッティングすることはもちろん、会場設営や宣伝活動、メディアへの対応なども行う。
イベントに関するほとんどの業務に関わり、イベントを成功させるためにリーダーシップやコミット力が非常に求めらる仕事である。
また、選手や演出への出演者、その他関係者への交渉や、運営スタッフとのコミュニケーションも欠かせないため、高いコミュニケーション能力が求められる。
電通や博報堂といった大手の広告代理店がその役割を担うことが多く、サッカーのワールドカップやオリンピックなどは、電通が取り仕切っている場合が多い。
責任感と進行管理能力がスポーツイベントの成功には必須

スポーツプロモーターに必要なのは、必ずイベントを成功させるといった責任感はもちろん、
進行管理能力が非常に求められる。
世界大会など大きな規模になればなるほど、多くの人が大会に関わるため、関係者との調整はもちろん、上手く進行をさせて行くためのコミュニケーション能力や提案をする力も併せて重要な能力であると言えるだろう。
スポーツプロモーターになるには?

スポーツプロモーターになるには、大学を卒業し、スポーツ系のイベントを企画・運営をしている会社へ就職することが一般的だ。
オリンピックやワールドカップなど世界的な大会の場合、電通や博報堂などの大手広告代理店が支援している場合が多いため、もしそういった大規模なイベントに関わりたい場合は、大手広告代理店への就職をする必要があるだろう。
大手広告代理店の場合、就職の競争率が高いため高卒や偏差値の低い大学では、面接にも辿り着けない可能性が高い。
そのため、もし新卒から大手広告代理店を希望するのであれば、MARCH以上の大学に入学し、大学在学時からイベントの企画や運営、実際に何かをブランディングした経験を着実に積むことが求められるだろう。
また、Jリーグの試合前後のイベントなどであれば、フロントスタッフになり、ファンディベロップメントの部署に入職し、イベントを企画するなど業務を行うことになる。
スポーツプロモーターの一歩を踏み出そう!

スポーツプロモーターを志すにあたり必要な素養として、学歴や企画の経験、責任感、コミュニーケーション能力など様々な要素を挙げた。しかし、実際、多くは様々な経験を通して身につくものも多い。
だからこそ、まずは志を口に出し、行動をすることから始めることが重要である。
もちろん、闇雲に行動するのではなく、考察の上の堅実な挑戦を続けて行くことが重要である。
そう考えると、スポーツプロモーターを目指すにあたってキャリアのスタートは、スポーツプロモーターでなくてもいいかもしれない。
持論ではあるが、その他の業界のプロモーターとして経験を積み、その経験をもとにスポーツプロモーターになることも一つの選択肢である。
十人十色、人によって選択の順番や、キャリアの歩み方は異なる。成功法はあくまで一つの事例にしか過ぎない。
自分自身のキャリアを歩むために、自分の選んだ選択肢を成功に導くこと、そしてその一歩を踏み出すことが、スポーツプロモーターにはとりわけ求められるだろう。